世界トップレベルの低電極原単位を実現した高効率電気炉

豊橋製造所の製鋼工場は、老朽化が進んでいた設備を新鋭化し、南海トラフ地震の発生を想定した災害に強い供給体制を備えて2015年3月に稼働を開始しました。国内最大級200トンの環境対応型高効率電気炉(ECOARC™※)の導入と、その後の炉内雰囲気制御など、ECOARC™炉の特長に合わせた操業方法に変更。独自の技術とノウハウを活用した操業改善により、省エネ・コスト低減効果を実現し、さらなる電極原単位の低減につながっています。製鋼能力増加による安価な夜間電力のみでの操業、ブルーム・ビレット兼用連続鋳造機導入による棒鋼用ビレットの自給化など、国内トップレベルの環境対応・競争力を持つ製鋼工場となっています。

※ECOARC™は、スチールプランテック株式会社の登録商標です。

1.スクラップ採取

スクラップヤードで原料となる鉄スクラップを品種ごとに分類し保管しています。使用時にはスクラップの配合比率を適切にコントロールすることで品質を維持しています。

2. スクラップ連続装入

コンピュータシステムにより、最適配合したスクラップを自動運転により電気炉に搬送し装入します。

3.溶解~出鋼

電力と酸化反応熱によりスクラップを溶解します。酸化精錬により溶鋼中の不純物を除去します。スクラップ溶解に伴い発生する高温の排ガスでスクラップを予熱することにより、電力使用量を大幅に低減しています。

4.取鍋精錬

造滓材と合金鉄を投入し、精錬、成分調整を行います。鋳造条件に合わせた温度コントロールも行います。

5.合金鉄ワイヤー添加

元素の微量添加を行い、より高品質な鋼の造り込みを行います。

6.連続鋳造

溶鋼をタンディッシュから鋳型へ均等に流し込み連続的に鋳造します。

7.ストック~圧延工場へ

ブルームおよびビレットの在庫管理と大形・中形・棒鋼3つの圧延工場に向けた鋳片の振り分け、装入順のコントロールを行います。