トピー工業株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長 石井博美、以下「トピー工業」)は、株式会社アイ・テック(本社:静岡県静岡市、代表取締役社長 大畑大輔、以下「アイ・テック」)、日本貨物鉄道株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長兼社長執行役員:犬飼新、以下「JR貨物」)、浜松委托運送株式会社(本社:浜松市中央区、代表取締役社長 大野木俊介)および三八五通運株式会社(本社:岩手県紫波郡矢巾町、代表取締役社長:上條幸彦)と共に「モーダルシフト豊橋北上コンテナ輸送協議会」を設立し、鋼材輸送において鉄道を活用したモーダルシフトを実施します。

 本取り組みは、CO₂排出量の削減や物流の効率化等を目指し、鉄道輸送を取り入れたモーダルシフトを推進するものです。具体的には、トピー工業の豊橋製造所(愛知県)で製造された建築や土木向け等に使用される鋼材製品のアイ・テック北上D・M・C(岩手県)への製品輸送工程の一部で、従来のトレーラー輸送から新造した31ftコンテナを使用した鉄道輸送に切り替えます。これにより、輸送全体のCO₂排出量を65%(約170t/年)※1削減できる見込みです。また、長距離トレーラー輸送の運転時間を61%(2,256時間/年)削減し、ドライバーの負担軽減を図ることで、物流の2024年問題※2への対応にも大きく貢献します。

 

 なお、本取り組みは、国土交通省の「物流総合効率化法」に基づく総合効率化計画の認定を受け、「モーダルシフト加速化緊急対策事業」および「モーダルシフト等推進事業」に採択されています。

西浜松駅から盛岡貨物ターミナル駅への幹線輸送部分を鉄道へ切り替え、その前後89Kmをトレーラー輸送します。

※1 燃料使用原単位(=輸送トンキロ当たり燃料使用量)については「ロジスティクス分野におけるCO2排出量算定方法 共同ガイドラインVer.3.2」P59使用
※2 物流2024年問題、2024年4月1日以降、トラックドライバーの時間外労働時間の上限が年960時間に制限されることや、拘束時間の上限が3,300時間/年となること等により発生する諸問題のこと。
 

 

〈参考資料〉

モーダルシフトとは

 輸送の“様式”(モード)を“転換する”(シフト)意味の2語を組み合わせた言葉で、トラックなどの車両輸送と比較して環境負荷が少なく、大量輸送が可能な貨物鉄道や船舶などに輸送を切り替えることを指します。CO₂の排出量において、貨物鉄道輸送はトラック輸送の約10分の1、船舶輸送の約2分の1(※国土交通省ウェブサイト参照)とされており、「モーダルシフト」の推進は環境負荷の低減が期待できます。また、トラックドライバーの長距離走行を減らすことができるため、近年大きな社会問題となっているトラックドライバーの負担軽減の一助になる点も注目されています。

新造の31ft無蓋コンテナについて

    トピー工業とアイ・テックがそれぞれ2台ずつ、合計4台の31ft無蓋コンテナを新造しました。コンテナは上面と側面が開放可能な構造で、クレーンやフォークリフトでの積み下ろしが可能です。また、鋼材の積み込み後は、安全性と製品保護のために貨車用シートをかけて輸送します。さらに、輸送品質対策としてゴムパッキンを装備し、雨浸水防止機能を付けています。

新造31ftコンテナ
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新造31ftコンテナ
雨浸水防止機能ゴムパッキン
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雨浸水防止機能ゴムパッキン

 

 

【お問い合わせ先】総務部 広報・IR室 TEL 03-3493-0777            

 

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